え、赤い大根!?女山大根ってどんな大根?

え、赤い大根!?女山大根ってどんな大根?

2023年2月20日更新

大根といえば、真っ白で、葉の方に向かってどんどん青みが増す『青首大根』を思い浮かべる方が多いと思いますが、九州には赤みの強い『女山大根』という大根があるんです!


見た目も美しく、味も格別な女山大根のヒミツに迫りたいと思います!


女山大根の特徴


女山大根は佐賀県多久市(旧女山村)の伝統野菜です。2022年、地域の知的財産として農林水産省が保護する『地理的表示GI』に登録されました。


通常の青首大根は種まきから3〜4ヶ月で収穫できますが、女山大根はその倍近くの期間をかけて栽培・収穫されます。そのため、重さは4〜5kg、大きいものでは10kgほどまで成長します。味は、青首大根に比べかなり糖度が高く、ダイコン特有のピリッとした辛みが少ないのが特徴です。


江戸時代から佐賀県旧女山村で栽培されていた女山大根ですが、昭和初期に入り、みかんの栽培が盛んになったことから、ほとんど栽培されなくなってしまいました。その後、「このままでは女山大根が途絶えてしまう」と危機感を抱いた地元の農家が、残っていたわずかな種子を使い復活させました。


女山大根はポリフェノールが豊富!


女山大根の根や葉は、鮮やかな赤紫色をしています。この女山大根特有の色味は、ポリフェノールの一種『アントシアニン』が豊富に含まれている証拠です。アントシアニンはブルーベリーにも多く含まれるポリフェノールで、『目に関する良い効果』が期待できる栄養素です。


目のしょぼつきやかすみ、白内障の予防のほか、脂肪の蓄積を抑えたり花粉症を抑止する効果があるといった研究結果も出ています!


女山大根を使ったオススメ料理


女山大根は、ふつうの大根に比べ繊維が細かいため、しっかりとした肉厚な食感を楽しめます。茹でても煮崩れしにくいため、ふろふき大根やおでんにおすすめです!味が染みやすく、ほくほくした食感が楽しめます!


他にも麻婆大根大根の肉巻きにすれば、ジューシーな甘味が引き立ちますし、女山大根にふくまれるジアスターゼなどの消化酵素が胃もたれを防いでくれますよ!


地元では、女山大根をアイスクリームプリンなどスイーツに使うレシピも開発されています。

女山大根の旬は冬!見かけたら食べてみよう!


女山大根は夏に植えられ、12月〜2月にかけて収穫されます。佐賀県多久市でしか栽培されていないため、流通量がすくなく貴重な大根です。見かけた時は、ぜひ買って食べてみてくださいね!