冬季に注意したいヒートショック!よく「ヒートショック」という言葉を耳にしますがどういった事なのかご存知ですか?
今回は、注意しておきたい冬季、気温の低い12月〜2月に多いヒートショックについてお話したいと思います。
ヒートショックとは、温度の急激な変化で血圧が大きく変動し心臓に負担がかかり、失神を起こしたり、心筋梗塞や脳卒中を起こす症状です。
主に冬場の寒い脱衣所やお風呂場から急に熱い湯船に浸かったり、トイレや洗面所などでもヒートショックが起こる場合があり注意が必要です。
ヒートショックの危険性が高い方は注意が必要!
・65歳以上の高齢の方
・高血圧、糖尿病、動脈硬化がある
・肥満、睡眠時無呼吸症候群、不整脈がある
・浴室に暖房設備がない
・一番風呂が好き
・熱い風呂が好き
・飲酒後にお風呂に入ることがある
・30分以上お湯に浸かっている
高齢者の浴槽内での不慮の溺死及び溺水は冬季に多く発生しており、原因の一つにヒートショックがあげられます。
ヒートショックを防ぐには、どうしたらいい?
【お風呂の場合】
1、入浴前に脱衣場と浴室を暖める。冷え込みやすい脱衣所や浴室を暖房器具で暖めることが効果的です。暖房機器がない場合には、浴室内の壁に温水シャワーをかけるなどして温度と湿度をあげましょう。
2、湯温は41度以下!寒い季節にはぬるく感じるかもしれませんが、41度以下の浴槽につかる時間は10分以内に!熱すぎる湯に長時間つかると血圧の変動が大きくなります。ヒートショックの危険性が高い方は、半身浴がおすすめです。
3、ゆっくりとお風呂から出る。入浴中は水圧が身体にかかっています。急に立ち上がることで圧迫されていた血管が拡張し、脳血流量が低下してしまい、貧血状態になる危険性があります。浴槽から出る際には、手すりや浴槽のへりを使ってゆっくり立ち上がるようにしましょう。
4、飲酒後、食後すぐの入浴は避ける。食後1時間以内や飲酒時は、血圧が下がりやすくなるため入浴を控えましょう。
5、お風呂に入る前に、同居する家族にひと声かける
家族がお風呂に入っていることを知らず、入浴中の体調悪化に気づかないケースがあります。また、高齢者がいる家族は入浴中に倒れていないか?気を失っていないか?声をかけて気にかけるようにしましょう!
【トイレの場合】
浴室と同様に危険なのがトイレです。一般的な家ではトイレに暖房がない場合が多く、冬の夜中や早朝にトイレに行く場合には、温度差が極端に開いてしまうので注意が必要です!また、トイレでいきむことも血圧を上昇させます。暖かい部屋から移動した直後に力を入れ過ぎないようにしましょう。
マンションなどの集合住宅より戸建て住宅のトイレや浴室は、朝晩は特に冷え込みます。寝起きの布団から出る際は、一枚上着を羽織るなどして、身体を冷やさないように注意しましょう!
外出時も気をつけて!
ヒートショックは室内外の温度差でも危険が高まります!暑い夏や熱中症の時に冷やす部分を冬場は逆に血液を冷やさないようにします。つまり、首筋が冷えてしまうと頸動脈を流れる血液も冷え、全身を巡ってしまうことになるので、脇の下や鼠径(そけい)部を、冷やさないよう外出時は温かいマフラーをして首元を冷やさないようにしたり、タイツなどを履いて暖かくしましょう。
ヒートショックを予防するために
ヒートショックについてお話しましたが、いかがでしたか?まだまだこれから本格的な寒さが訪れます。「急な温度差に注意することが大切!」という事がわかりましたね。服を脱いだり、寝起きのトイレの際などの急な身体の冷えに注意して暖かくお過ごしください。