中国の秋の行事「中秋節」をご存知ですか?
ちゅうしゅうせつと読み、日本の「十五夜」と同じような行事です。
というよりも中秋節が十五夜のルーツとなります。
今回のコラムは、中国の伝統的な風習「中秋節」のお話です。
「中秋節」とは何をする行事?
中秋節は中国を起源として、
台湾・香港、韓国やベトナムなどでもみられる秋の風習です。
中秋節は、元々、豊作を祝い神に感謝する行事とされていましたが、
現代では、月にお供え物をし、離れて住んでいる家族も集り、食卓を囲むのが習わしとなっています。
中国では中秋節は祝日になっていて、連休になることが一般的だそうですよ。
月にお供え物をするというのが日本の「十五夜」と同じですよね。
そして月にお供えするのはお団子……ではなく
中秋節に欠かせないお菓子!それは月餅(げっぺい)と言います。
食べてみたい!伝統的なお菓子「月餅」!
月餅とは硬めの生地の中に餡が入った中国の伝統的なお菓子です。
生地の表面には月・龍・牡丹など縁起のいい模様が入っていて、
中の餡には果実・木の実など様々な材料を入れることができます。
大きさは手のひらサイズ〜大きいもので60cm程になります。
どこも欠けていない満月は家族円満を象徴するといわれており、
その形に似た丸い月餅は一家団らんの象徴として好んで食べられました。
一家で丸い月餅を均等に切り分けて食べ、家族の幸福を祈るのが中国の習わしです。
「月餅」だけじゃない!
中国以外の国では、中秋節にどんなものを食べるのでしょうか?
月餅も食べられますが、国によってバリエーションがありましたので紹介します。
台湾
台湾では中秋節に「文旦(ぶんたん)」というフルーツも欠かせません。
亜熱帯の柑橘類で現地で「ゆず」と呼ばれる文旦は、ちょうど中秋節の頃に収穫されます。
ほろ苦さ、上品な甘味とさっぱりとした酸味があります。
お月さまのように丸く黄色い文旦は、家族円満が象徴の日に食卓に並べるのはもってこいの食材ですね。
韓国
韓国では、中秋節はチュソク(秋夕)という名でお祝いされています。
チュソク(秋夕)で食べられるのはソンピョン(松餅)という団子です。
米粉の生地に胡麻・小豆・緑豆・栗などの餡を入れて半月や貝の形にこねて
松葉を敷いた蒸し器で蒸し上げて作ります。
ほんのり甘く胡麻などの香りがあり、生地はもちっとして昔ながらの素朴な味わいがあります。
まとめ
中秋節は旧暦の8月15日に祝われます。今年(2024年)は9月17日がその日に当たります。
今年は中国風に月餅や文旦をお供えして海外ナイズのお月見をされてみませんか?