毎年7月から8月にかけて、九州各地で盛大に打ち上がる花火大会は、地元の人々にとっても旅人にとっても特別な風物詩です。川辺に座り、夜風に吹かれながら見上げる大輪の花火。ひとつひとつの「光と音」に込められた職人技や、祭りの熱気とともに感じる郷土の魅力がそこにはあります。
この記事では、2025年に開催予定の主な花火大会の見どころに加え、スターマインやナイアガラといった花火の種類やその特徴にもふれながら、「九州の夏」の楽しみ方をご紹介します。
打ち上げ花火の主な種類
代表的な打ち上げ花火
打ち上げ花火には大きく分けて割物(わりもの)・小割物・ポカ物の3種類に分けられます。
打ち上げ後に丸く大きく開く、いわゆる「花火らしい」形の割物。
割物より小型で、近距離で楽しめる小割物。
玉が上空でポカっと割れて破裂しながら落ちていくポカ物。となります。
それでは打ち上げ花火の種類について一覧で紹介していきます。
【割物(わりもの)】
●牡丹(ぼたん) 丸く開いてゆっくり消える ふんわり系
●菊(きく) 光の尾が残り、花びらのように開く 尾が流れる
●椰子(やし) 中心からまっすぐ尾が放射状に伸びる ヤシの木のよう
●千輪(せんりん) いくつもの小花火が同時に開く カラフルで華やか
●型物(かたもの) ハートやスマイル、文字などの形 メッセージ系
●変化菊(へんかぎく) 色や光が時間差で変化 途中で色が変わる
【小割物(こわりもの)】
割物より小型で、近距離で楽しめる。
●スターマイン
小型花火を連射して、リズミカルに光のショーを演出。
音楽と組み合わせることも多い。
花火大会のクライマックスでよく使われる。
●ナイアガラ
点火された花火が横に連なって流れ落ちる。
滝のような演出で、会場設置型。
●ワイドスターマイン
会場全体に広がる横長のスターマイン。
複数の発射台を使って一斉に打ち上げる豪華な演出。
【ポカ】
●柳(やなぎ)
花火玉が割れてから、長く尾を引きながら、しだれ落ちるように広がる花火です。
●蜂(はち)
玉が開く時に、「蜂が飛ぶように」空中をジグザグや曲線的に飛び回るのが特徴です。
九州の花火大会一覧
福岡県
7月26日(土) あしや花火大会(芦屋町): 約5,000発
7月27日(日) のおがた夏まつり(直方市): 約6,000発
8月5日(火) 第366回 筑後川花火大会(久留米市)約1万5000発
8月9日(土) そえだ花火大会(添田町): 約3,000発
8月13日(水) 第38回 関門海峡花火大会(北九州市)
佐賀県
7月26日(土) 太良町納涼夏まつり(太良町)
8月11日(祝) 水光呼子港まつり花火大会
8月15日(金) 山鹿灯籠まつり 納涼花火大会
大分
7月26日(土)・27日(日) べっぷ火の海まつり納涼花火大会 : 8888発
8月2日(土) 亀川夏まつり : 5000発
熊本県
7月12日(土) さのよいファイヤーカーニバル(荒尾市): 約10,000発
8月15日(金) 第70回 人吉花火大会(人吉市): 約3,000〜5,000発
宮崎県
8月2日(土) みやざき納涼花火大会:1万発
鹿児島
8月16日(土) 川内川花火大会(薩摩川内市):1万発
8月23日(土) かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会(港本港区):約1万5000発