夏を彩る打ち上げ花火

夏を彩る打ち上げ花火

2023年8月29日更新

新型コロナウィルスによる、相次ぐイベントの中止から私達は約4年もの間、イベントの少ない寂しい生活を送ってきましたが、徐々に制限が解除され、お祭りやイベントが開催されるようになってきました。

皆で集まっての食事会や飲み会など、街に人が増えて来ました。

毎年夏の恒例行事の花火大会、今回は打ち上げ花火の歴史や花火の種類についてお話していきたいと思います。

打ち上げ花火の歴史 

打ち上げ花火のはじまりは、江戸時代まで遡り、享保18(1733)年に隅田川で行われた水神祭がその由来と伝えられています。 当時関西や江戸では、飢饉(ききん)・疫病の流行により、多数の死者がでていました。その死者たちの慰霊や悪疫退散のために水神祭が催され、打ち上げ花火が上げられたのが始まりと言われています。 その後、打ち上げ花火を見上げた際の掛け声としても知られる「玉屋」「鍵屋」などの花火師たちが多数出現し、競うように花火を打ち上げ出しました。それが華やかなものを好む江戸の庶民にも受け入れられ、花火の打ち上げが川開きの定番の行事として根付いていったそうです。 また、夜風にあたりながら花火を眺めるという夕涼みの文化として、花火大会をより根付かせました。 こうして日本では、花火大会は夏の風物詩として多くの人に愛さるようになったそうです。

 

打ち上げ花火の種類

近年では、ハートの形やくだものやスマイルマークなど、ユニークな花火等、豊富な種類があります、大きく分けて次の3種類の打ち上げ花火があります。 

 

割物(わりもの)花火

半割物(はんわりもの)花火

ポカ物(ぼかもの)花火

 

割物花火の特徴

星(光や色彩・煙を出す部分の火薬)を、火薬を用いて四方八方に飛ばす仕組みの花火のことで、花火と聞いてイメージする最も一般的な形です。大輪の花火が割物の特徴です。割物の種類には下記のようなものがります。

】・・・星が玉の中心から炭火色の尾を引きながら丸く開く。先が2色に変化する

牡丹】・・・尾を引かずに最初から色のついた光が開く

椰子(ヤシ)】・・・椰子の葉のような金色の太い花弁を咲かせる

芯入(しんいり)】・・・円の中に芯が入ったタイプ

型物】・・・平面状や立体的に開き、ハートや蝶々、土星など、さまざまな形をしている

 

半割物花火の特徴

半割物は小さな玉がたくさん集まっているタイプの打ち上げ花火。そんな半割物では一度にたくさんの小さな花火が見られるので、大胆な割物とはまた違ったかわいらしさを楽しめるという魅力があり、花火大会には欠かせません。

 【千輪菊】・・・大きな玉の中に小さな玉がたくさん入っている。時間差でたくさんの花が一斉に開く

小割】・・・落下傘で吊った小さな照明を時間差で漂わす。「小割松島」「田毎の月」などがある

 

ポカ物花火の特徴

「ポカ物花火」とは、玉が上空で2つに割れて、くす玉のように部品を放出させるタイプの花火です。色だけでなく音や動きなどが特徴的な花火がポカ物花火に分類されます。

柳】・・・星が群れのようになってから、尾を引いて垂れ下がる。中でも細い線で垂れ下がるのは「細柳」「糸柳」ということもある

蜂】・・・音を立てながら不規則に回転する。中でもたくさんの星が交差するものを「分砲」と呼ぶ

花雷(はならい)】・・・音が出る花火が白い花のように炸裂する。花雷の中で、「花号砲」はひとつだけ音が鳴り、「花万雷(はなばんらい)」は複数が一斉に鳴る

 

各地の花火大会を楽しもう♪

日本各地には魅力的な花火大会があります。大会ごとに異なるコンセプトや競演をがあるので、花火大会を目的に旅をしてみるのもいいかもしれませんね。

 

今のは「ポカ物花火だったね〜」なんて言いながら、花火鑑賞を楽しむのも良いかもしれませんね。