「紫外線」と聞くと「シミ」「シワ」「たるみ」「毛穴の開き」などの老化現象が起きて紫外線イコール「お肌のダメージ」といった負のイメージが強いですが、実は体にとって良い影響もあります。日頃の紫外線対策は必要ですが、紫外線の良い影響も考慮し、上手に付き合っていくことが大切です。
今回は、紫外線がもたらす良い影響や、適切な日光浴についてお話したいと思います!
紫外線の大切な働き!プラスの効果!
紫外線は人体にとって有害なものであると同時に、人が健康に過ごすために、なくてはならないものでもあります。その理由に、紫外線がビタミンDの生成に深く関与しているからです。
ビタミンの中でもビタミンD2とD3は体内の機能性たんぱく質の働きを活性化させる作用があり私達の身体にとってプラスの効果をもたらします。
日光浴が生み出すビタミンDの効果
丈夫な骨の生成・維持
ビタミンDには、腸や腎臓におけるカルシウム吸収を促進する働きがあります。必要量のビタミンDを摂取すれば、丈夫でしっかりとした骨の成長と維持につながります。
逆に、ビタミンDが欠乏するとカルシウムの吸収率が低下し、低カルシウム血症を引き起こすリスクがあります。低カルシウム血症になると、骨が軟化し、骨軟化症や骨粗しょう症などの原因になる場合があります。
免疫力の強化
ビタミンDは、体内の免疫系が細菌やウイルスを撃退するためにも必要不可欠な栄養素です。ビタミンDが不足すると、免疫力の低下を招き、風邪やインフルエンザなどの感染症のリスクが高まるおそれがあります。
紫外線を効果的に活用するには?
上手に紫外線と付き合う方法と注意したいポイントをご紹介します。窓越しに日光を浴びることはできますが、窓ガラスには紫外線を防ぐ作用があるため、室内で日光浴しても、あまりビタミンDを生成することができません。
窓ガラスは完全に紫外線をカットするわけではありませんが、より効率よくビタミンDを生成するためには、屋外で日光浴をするのが効果的です。
長時間の日光浴は避ける
紫外線にはビタミンDの生成を促す作用がありますが、過剰な紫外線は肌や人体にダメージを与えます。
紫外線を浴び続けると、日焼けやシミ、しわ、くすみなどの原因となるほか、皮膚がん、紫外線角膜炎(雪目)などの嫌~なリスクが増加しますので、長時間の日光浴は避けましょう!
シミ・しわが気になる部位は紫外線対策を行う
紫外線はシミやしわ、くすみなどの原因になりますので日光浴の際は、あらかじめ肌老化が気になる部分は対策しておく事が大事です!
身体は日焼けや老化が気になる部分は衣類でカバーしたり、顔にはしっかり日焼け止めを塗っておけば、老け顔対策になります。なお、紫外線は体のどこから受けてもビタミンDが生成されるので、全身で紫外線を浴びることにこだわる必要はありません。
紫外線を浴びる適切な時間の目安
紫外線の量は地域や季節、時刻、天気によっても異なります、その時の服装や肌の色などにも左右されます。そのため、一概に「日光浴に適した時間は◯分」と言い切ることはできないのですが、ビタミンDの合成に必要な日光浴の目安は、15分~30分程度が適切だとされています。太陽光を適度に浴びて、無駄な日焼けをせずに、また食物からもビタミンDを摂ることも大切です。
札幌ではかなりの時間の日光浴をしないと必要なビタミンDが生成されません。
成人の男女共に1日に必要とされるビタミンDの量は8.5μg(マイクログラム)と言われています。紫外線の弱い冬では、那覇で14分、つくばで41分ですが、札幌ではつくばの3倍以上の約140分必要になります。住んでいる地域や季節によっても日光浴の時間は変わるんですね!自分の住んでる地域や季節や天気などを考えて、適切な日光浴を楽しんで下さい。
ビタミンDが多く含まれる食材
上記でもお話しましたが、成人の男女共に1日に必要とされるビタミンDの量は8.5μg(マイクログラム)と言われています。食事と日光浴によって摂取する「耐容上限量」は100μg(マイクログラム)となっています。
◇鮭 1切れ 25μg
◇サンマ 1尾 11μg
◇ブリ 1切れ 6.4μg
◇真アジ 10g 6.3μg
◇しらす干し 1切れ 6.1μg
◇乾燥しいたけ 2個 1μg
◇卵 1個 2.5μg
◇鶏もも肉 1枚 1.2μg
上記のように、ビタミンDは肉よりも魚に多く含まれていることがわかりますね!中でも鮭はダントツです、天気が悪かったり冬の季節などで日光に当たれなかった時はビタミンDを多く含む食べ物を意識して食べるといいですね!
紫外線を浴びすぎても怖い!ビタミンCで紫外線ダメージを予防しよう!
日光浴も大切な反面、私達の皮膚や目にもダメージを与える紫外線、浴びすぎてしまうのも良くありません。特にお肌のシミ・しわ・くすみなどの原因にもなります。
そこで、みなさんもご存知の「ビタミンC」がお肌の救世主になってくれるんです!ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助け、抗酸化作用を持つ栄養素なんです。 光や空気の影響を受けやすく、加熱すると効果が弱まる特徴があります。なので、上手にビタミンCを取り入れて紫外線対策とビタミンDのバランスを整えてみましょう。
では、どんなものに多くビタミンCが含まれているのでしょう、下記はビタミンCが含まれる野菜やくだものの含有量です。
成人の男女共にビタミンCの推奨量は100mgです。是非参考にして取り入れてみてくださいね。
◇キウイフルーツ(ゴールド)生 1個 112mg
◇キウイフルーツ(グリーン)生 1個 57mg
◇イチゴ 生 5個 47mg
◇みかん 生 1個 35mg
◇パプリカ(赤)生 1個 111mg
◇ブロッコリー(ゆで) 1/2株 44mg
◇サツマイモ(蒸し) 1本 48mg
◇じゃがいも(蒸し) 1個 11mg
まとめ
今回は紫外線の効果と紫外線がもたらすダメージのお話をしましたが、いかがでしたか?紫外線と聞くと「シミ・しわ・たるみ」などのダメージもある反面、ほどよく日光に当たるのは、ビタミンDの生成に欠かせない役割で骨の病気を防ぐ事もわかりました。
まだまだ暑い日差しは続きますが、「暑い暑い」と外に出ずに過ごすばかりでなく、ほどよく日光に当たって身体の栄養素を整えでみてはいかがですか?