【SDGs】日本と世界の食品ロス問題について

【SDGs】日本と世界の食品ロス問題について

2023年4月14日更新

紛争環境問題、貧困など、世界ではまだまだ飢餓で苦しんでいる人々がいます。一方で、日本をはじめとする世界の先進国では食べられる食品が大量に廃棄されてる『食品ロス』が深刻な問題になっています。


この記事では、食品ロスの現状と対策方法についてわかりやすく解説いたします。


世界の食品ロス事情


世界では約40億トンの食品が生産されていますが、そのうち毎年10億トン前後の食糧が廃棄されています。UNEP(国際連合環境計画)の調査によると、流通が整備されていないことから、余剰生産が生まれてしまったり、先進国では形が悪い農作物は売れないために廃棄されたりしている背景があるそうです。


食品ロスで食品が廃棄されると、焼却で不必要な二酸化炭素を使用するため、地球温暖化の観点から考えても、ただちに改善していかなくていけない問題と考えられています。


アメリカの大手食品加工会社では「外観品質基準」を取り下げ、形が悪いだけの農作物を製品作りに利用したり、スーパーなどの小売店では過剰な在庫を減らす取り組みが行われています。

日本の食品ロス事情


農林水産省の調査によると、日本では年間約600トンの食糧が廃棄されています。これは、国民一人が毎日茶碗1杯分のごはんを捨てるのと同じ量だそうです…もったいないですよね!


食品ロスには、スーパーや外食チェーン店、食品加工会社などから出される事業系食品ロスと各家庭から出される家庭系食品ロスがあります。家庭系食品ロスは600トンのうち284万トンに上り、半分近くが家庭でおきた食品ロスだということがわかります。


私たちにできる食品ロス対策とは


まず私たちができる簡単な食品ロス対策は「家庭系食品ロス」を減らすことです。


買い物に行くときに冷蔵庫の中を確認し、買いすぎを防いだり食品を余らせない工夫をしてみましょう。作りすぎも禁物です。近所に直売所がある方は、多少傷がついていたり形がいびつでも美味しい野菜や果物があるので、みてみると良いかもしれません!


また、近年「未利用魚」にも注目が集まっています。あまり知られていない魚や規格外の魚、傷がついている魚などを指す言葉です。知らない魚は調理法を調べれば美味しく食べられますし、傷かついている魚も、顔やエラなど食べない部分なら関係ないですよね!


家庭での食品ロス対策は、食費の節約にもつながります。「食べられる食材」を見直し、環境と家計にやさしい食生活を始めてみませんか?