福岡グルメの代表格といえば断然「とんこつラーメン」です。
全国だけでなく海外からの旅行客もとんこつラーメンを目当てでやってきます。
ということで今回のコラムでは、当たり前すぎて、
福岡県民も忘れかけているとんこつラーメンの歴史、食べ方をおさらいしますよ〜!
▋とんこつラーメンとは
とんこつラーメンは、豚骨を長時間強火で炊いて旨味を抽出し白濁させたスープに、
細いストレート麺を合わせ、チャーシュー、ネギ、きくらげが乗ったシンプルなラーメンです。
豚骨のコクと旨味が凝縮されたスープに細麺がよく合い、
コッテリしているようでスッキリ食べられる美味しさがあります。
▋大きく分けて3つ分類
福岡のとんこつラーメンは大きく分けて
「久留米ラーメン」「博多ラーメン」「長浜ラーメン」とあります。
これは福岡の地域の名前で、ラーメン自体に明確な違いがあるわけではなく、
それぞれ生まれた時期がちがかったり、
地域内で特徴が異なる様々な人気店があったりします。
▋とんこつラーメンの発祥は久留米
とんこつラーメンの発祥は久留米市と言われています。
1937年に「南京千両(なんきんせんりょう)」という屋台で、
長崎出身だった店主がチャンポンと、当時東京で流行っていた支那そばを
組み合わせて考案したものが最初のとんこつラーメンと言われています。
▋うっかりミスで進化
ですがこの時のスープはまだ透明で今のような白濁したような物ではありませんでした。
スープが白濁したきっかけがあります。
それは、とんこつラーメン誕生から10年後、「三九」という屋台でスープを仕込んでいるときに、うっかり、強火のまま長時間炊いてしまうというミスがあったそうです。
偶然の産物で、白濁したスープは実に奥深い味わいになったのです。
そのままスープは採用され、とんこつラーメンは今の形にかなり近づきました、
▋長浜と博多に定着する
その後、とんこつラーメンは福岡に広がります。
長浜のラーメン店では、長浜市場で働く忙しい労働者に、
素早く提供するために極細麺が使わるようになります。
これが「長浜ラーメン」のルーツです。
また伸びやすい麺は大盛りではなく「替え玉」という方法で提供されたのもここから始まります。
そして博多区のほうでは平打ち麺のとんこつラーメンが生まれ、
「博多ラーメン」名乗るお店が増え、定着していきました。
令和の時代を迎え、福岡のとんこつラーメンは全国だけでなく
海を超え海外の人も知るようになってきました。
▋とんこつラーメンの食べ方
とんこつラーメンの特徴として注文する際に麺の硬さが聞かれます。
硬い←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←やわい
「ナマ」「粉落とし」「ハリガネ」「バリカタ」「カタ」「普通」「やわ」
で、左の3つはほとんどネタのようなものなので、推奨されていません。
「バリカタ」「カタ」「普通」「やわ」以外は頼まないのがベターです。
とんこつラーメンが出来上がったら、そのまま食べてもいいですが、
卓上のトッピングや調味料を使ってもいいです。
福岡のラーメン屋の卓上には「辛子高菜」「紅生姜」「にんにく」「すりゴマ」「胡椒」などが置いてあります。
好みで入れてもらうと、さらに癖になる味わいになりますよ。
1杯じゃ物足りないかたは替え玉をします。
スープが冷めないうちに替え玉がしたいので、1玉食べ終わる前に替え玉をオーダーしましょう。
替え玉の時、味が薄く感じやすいので、ラーメンダレがおいてあったら調整しましょう。
▋とんこつラーメンのこれから
ここまでとんこつラーメンについて深掘りしてきましたが、
実は近年の福岡は非豚骨(とんこつラーメン以外)のラーメン屋が増加し、なんとその数は豚骨ラーメン店を上回ってしまいました。
豚骨ラーメンは他のラーメンよりコストがかかると言われています。
スープを取るためのガス代、材料の原価、
さらに低価格なイメージがあるので料金も上げづらく、新規参入を渋ってしまうのが現状です。
ですが、もちろんとんこつラーメンが無くなる事はないと思っています。
県民は子供の時から食べ馴染んでいる郷土の味です、
自分の子どもにも食べさせて、食文化はずっと連鎖していくと思っています。
さて、まだまだ熱いラーメンブーム!これからも世界中の人がラーメンを食べに福岡に訪れますよ〜に!