アメリカ海洋大気庁によると、人類が調査をした海底は全体の5パーセント未満にすぎないそうです。
それだけ海というのは未だ神秘の世界なんですね。
唐突に壮大な話からコラムのオープニングが始まりましたが
7月の祝日“海の日”にちなんで今回は「面白い海の生き物」を特集したいと思います!
ユニークな生き物たちを通して、広い海の世界に浸っていただければ幸いです。
●カエルアンコウ
ずんぐりむっくりしたかわいいルックスで人気のカエルアンコウ。
名前の由来は発見当時カエルの一種と思われていた事から名付けられましたが、実際はれっきとした魚類です。
体長はおおよそ5~20センチほどで、泳ぎはあまり得意ではなく、胸びれと腹びれを使って海底を器用に歩きます。
種類も何十種類もいて、毛がふさふさなバージョンも…。
世界中の温帯~熱帯の海に広く分布していて、
水深10~50メートルほどの浅いところに住んでいるため、ダイバーにも人気があるそうです。
額から伸びる誘引突起を持ち、
その先端にある擬餌状体を器用に動かし小魚などを誘き寄せ、漁をするように捕食します。
可愛らしい見た目だけど、豪快に捕食する姿は見ものだそうですよ。
●ヘコアユ
海藻がひらひらしているようにしか見えない魚ヘコアユ。
15センチくらいの細長いかたちをしており、口を下に向けて逆立ちのような姿勢でピンと伸びています。
ヘコアユの体は硬い甲板で覆われています。そのため、体を曲げて泳ぐことができず、
小さなひれだけを動かして、上下左右に動きます。
普通に泳げないのかと思いきや、外敵に襲われた時は他の魚と同様に体を横にして逃げるそうです。
ヘコアユはガンガゼというトゲの長いウニに隠れる習性があります。
細長い葉に似たヘコアユは、こうした場所で身を隠してくらすのに都合がいいのでしょう。
全国の水族館で見ることができる魚種なので、
ぜひユニークなヘコアユを見に行ってみてくださいね。
●ナポレオンフィッシュ
スキューバや水族館で一度見たら忘れられない派手で大きな魚といえば?
それは、ナポレオンの帽子をかぶっているような見た目の「ナポレオンフィッシュ」ではないでしょうか?
ナポレオンフィッシュはベラ科の中で最大級サイズ、成体は1~2mmくらいになります
サンゴ礁外縁の潮通しのよい場所が好きで、単独でゆっくり泳ぎます。
ベラ科の仲間はみんなそうなんですが、
生まれた時は全てメスとして生まれるという不思議な生態があります。
群れの中で一番大きな個体1匹だけがオスに性転換し、群れのメスと繁殖を行うそうです。
乱獲や温暖化影響で生息数が激減、2004年に絶滅危惧種に加えられました。
神経質な性格ですが、餌付けや水族館で飼育されることで、子犬のように
人懐っこくあとをつけてくることもあるそうですよ。
●ラブカ
写真でびっくりさせたらスミマセン!
見た目は怪獣のようですが、人を襲うような凶暴な魚ではありません。
というよりも、ラブカは人が行く事ができない水深1,000mに生息している深海魚です。
ラブカはサメの一種で体長は最大で2mほどにもなり、長いからだをくねくねとさせながらゆったり泳ぎます。
また「生きる化石」とも言われていて、
3億5,000万年前に出現したサメ「クラドセラケ」に似た原始的特徴をもっています。
その特徴の一つに、口内に向かって細かく並んだ針状の歯です。
その歯で主食のイカ、タコなどの獲物をがっちりくわえ、丸呑みするそうですよ。
まだまだ謎が多いラブカを見たいと思いますよね、ですが
深海魚のラブカは、地上に上がると水圧の変化で弱ってしまうため、
水族館でも飼育することはできず、簡単には見ることができません。
怖くて可愛い見た目とレア感が良いのか、意外にもラブカは子どもたちに人気です。
水族館や雑貨屋で人形やフィギュアになって販売されているみたいですよ。
まとめ
今回は、星の数ほどいる海の生物をごくごく一部を紹介しました。
不思議な海の生き物は好奇心がくすぐられとても面白いですね!
この夏は海や水族館にいって面白い海の生き物と触れ合ってみてはいかがでしょうか〜!