2024年のボジョレー・ヌーボー解禁日は11月21日午前0時!

2024年のボジョレー・ヌーボー解禁日は11月21日午前0時!

2024年11月5日更新

11月になるとお酒売り場や飲み屋でよく見かける「ボジョレー・ヌーヴォー解禁!」
ボジョレー・ヌーヴォーが何なのか実は分からないまま
イベントに乗っかって飲んでいる方も多いのではないでしょうか?!
私もその中のひとりなのでご安心ください!
今回のコラムでは、知ればもっと美味しく感じる「ボジョレー・ヌーヴォー」について深掘りします!


ボジョレー・ヌーヴォーとは?

 


ひとまず、ボジョレー・ヌーヴォーがどんなワインなのか一文で説明すると、
「フランスのボジョレー地区で、その年に採れたブドウだけを使って造られる新酒のこと」です。

 

ボジョレー地区があるのは、昔からブドウの生産が盛んなブルゴーニュ地方です。

 

 

ブルゴーニュ地方は北はシャブリ地区、中心地はコート・ドール地区、南はボジョレー地区と地区ごとに地層や気候が違うため、様々な品種のブドウが作られています。

 

 


そしてボジョレー地区で多く作られているブドウは“ガメイ”という品種です。
ガメイのワインは果実味が豊かでフレッシュ、スルスルと喉を滑るような飲み心地です。
“ボジョレー・ヌーヴォー”はこの“ガメイ”を使ったワインになります。


ワインだけど新酒

 

なるほど!“ボジョレー・ヌーヴォー”のボジョレーとは、作られている場所の名前だったんですね!
ではヌーヴォが何かというと、新酒という意味です。
何年も寝かせるワインに新酒とは不思議だと思いませんか?
新酒と言えるのはボジョレー・ヌーヴォーは他のワインとは違う方法で作られているためです。

 



ボジョレー・ヌーヴォーは「マセラシオン・カルボニック」という技法で製造します。
「マセラシオン・カルボニック」は別名「炭酸ガス浸漬法」ともいわれ、
ブドウを破砕せず、充満する二酸化炭素と一緒にタンクの中に置いて発酵させる技法です。



・色素は最大限抽出する
・タンニン(渋み)が少ない
・キャンディのようなフルーティな香りを生み出す
このような効果があり、

通常の製法では数ヶ月から数年かけて完成するところ、この方法では早ければ収穫から数週間で完成します。

この方法で、今年収穫したブドウを使って新酒ワインとして飲むことができるのです。


解禁とは?


ボージョレ・ヌーボーには解禁日があります。
解禁日とは、ボジョレー地区の新酒ができた記念日のようなもので、
時期は毎年同じで、11月の第3木曜日午前0時となります。
これはフランスの法令で決められているのですが、
なんと日本の0時は時差の関係でヨーロッパより8時間も早いのです!
本場フランスより実は早く飲めてるなんてちょっとお得ですね。



ボージョレ・ヌーボーの金額事情

 


ボージョレ・ヌーボーはけしてコスパの良いワインではありません。
理由は様々あります。

●航空便を使って運ぶ
通常の輸入ワインは船便を使って数ヶ月かけて日本に入荷されます。
しかし、解禁日があるボージョレ・ヌーボーは数日で輸入しなくては行けないため高コストの航空便を使います。輸送コストは船便に比べて5倍〜10倍もかかります。
もちろん輸送代は商品代金に乗っかりますよね。

●ワインの出荷価格
日本でも物価が上がり続けていますが、
世界、もちろんヨーロッパでもインフレは続いています。
瓶、ラベル、段ボールなどの資材の値上がりによって、ワインの価格を押し上げる要素になります。

 

終わりに


ワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」!
知らなかった事ばかりで勉強になりました。
ブルゴーニュ地方の爽やかな秋風を感じながら、
「ボージョレ・ヌーボー」を美味しく頂いてみませんか?
解禁日は11月21日午前0時ですよ!